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お金の話していますか?

突然ですが、お金の話していますか?

相続・贈与、介護、老後の資金、遺言書……親にどうお金の話を切り出すか

相続相談を受けていると、子どもには迷惑をかけたくないと考える親御さんや、逆に親の世話をしなければと心配している子ども世代が、それぞれに不安を感じ準備をしようと考えているケースが珍しくありません。

「子どもには、自分たちの老後で迷惑を掛けないようにお金を貯めておきたい」「親はある程度資産があり、相続税が心配。そのために贈与や、遺言書など準備しておいてほしい」といった声です。

親子間で率直にこうしたお金の話をする場を持てれば、余計な不安や準備の負担は軽減されるだろうにと、常々感じています。

とはいえ、子から親にお金のことは「なかなか聞きづらい」という声は多く、思い切って聞いたとしても「心配しなくていい」の一言で片づけられたり、中には、「お金のことを聞くと、親が怒り出す」というケースまで。
本当のことを教えてもらえないという話もよく聞きます。

実際は、なかなか本質的な話まで到達できないケースが多いようです。しかし、万が一親に何かあってから後悔しても、時すでに遅し、です。

“聞き方”は工夫次第。親とお金の話をどう進めていけばいいのか。
できるだけ円滑に話を進めるポイントを考えてみました。

1. 話の終着点は「お互いの不安を減らす(無くす)こと」とする

大前提として、最終的な目標は「お互いの不安の軽減」であるという認識を持つこと。
決して相手の懐事情を根掘り葉掘り聞き出すことがゴールではありません。

特にお金の話をすると、すぐに親が不機嫌になるといった場合は、お互いの「不安のタネ」が何であるかを共有しましょう。話の切り口をお金にしないことがポイントです。

親の財産の相続が心配といった場合、「親の相続財産がいくらなのか」「自分の相続分はいくらになりそうか」よりも、「相続人間でもめたくない」という思いを知ってもらうといった具合です。

2. 具体的な不安を明確に

話し合う前にしておきたいことは、自分が具体的にどんな事に対して不安を感じているか明確にしておくこと。いざ話をはじめるとどうしても話題が横道に逸れてしまうこともあると思います。

そうならないためにも、自分なりの“落としどころ”を心に留めておきます。

頭の中を整理するには、不安なことを思いつくまま箇条書きに書き出してみるといいでしょう。書き出したものに優先順位をつけていくと、自分の不安がどこにあるのか、洗い出しやすいと思います。

例えば、相続で争うことが心配なのか、相続税の準備が心配なのか、親が相続についてまったく準備していないことが心配なのか、などです。

3. 焦らないこと

そして、“回答”を急がないことです。何度も経験することではありませんので、考えがすぐに及ばない方が自然です。一度に全部を聞こうとしないくらいの余裕も必要です。

何も考えていないことが分かれば、考えるようお願いをする、財産状況をまとめてもうようお願いする、といったことでもいいでしょう。小さな一歩でも前進と捉えます。

4. メモを残す

話し合ったことは、メモに残しておきしょう。言った、言わないのトラブルを防止のためでなく、状況を正確に把握したり、その後に自分がどうしたいか、何が不安なのか、自分の考えをまとめるのに役立つはずです。
考えが変わる事ももちろんあると思います。したがって、あの時はこう言っていたというように相手を責めるのではなく、なぜその考えに変わったのか理由を尋ねるようにすると良いかもしれません。

5. 関係者を巻き込む

相続が起きると相続人全員での協議が必要になります。
その際に「私はそんな話知らない」、「勝手にそんなことやっていたのか」と言われてしまわないように他の相続人など関係者には状況を共有しておきましょう。
こんなことがあったよ。と伝えるのも良いですが、できれば全員で話合う場が設けられると良いかもしれません。
お互いが考えていることを共有することが大切です。

まとめ

そもそもなぜお金の話をしづらいのかというと、日ごろから一緒にいる時間が少なかったり、会話が少なかったりということが背景にあるからではないでしょうか。
久々に話をするとなればお金の話は余計にしづらい状況でしょう。

親子関係にはいろいろな形がありますから、正解はありませんが、どんな些細なことでも連絡をしてみたり、話をしてみることがコツかもしれません。

「やっぱり話し合っておけばよかった」ということにならないよう、日ごろから話しやすい環境づくりをしたいところです。

かく言う私も、親と話をしているかと言われればドキッとしてしまいますが、私の仕事柄、親の方から相談をしてくれるので、なんとなく状況が把握できており、ありがたい限りです。
実家(自宅不動産)をどうするか、介護をどうするか、今すぐには解決できない問題ばかりですが、一つずつ解消していければと思っています。

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忙しい日々ですが、何事も早めに準備することが大切です。 わからないことが出てきたら迷わず、専門家の力を借りることが解決の近道だと思います。
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